〈独白する三兄弟が超怖い〉
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
予告編&ダイナー
えーと。

ジュキア君も大活躍してくれた
『大日本ノックアウトガール』が入った。

『眼球遊園』の予告編ができたようでござんす。

まあ、ほんのおさわり程度なのですが、風味は感じていただけるかと……。

ここっす

それとかねてからの『死ね!ウジ虫』のセリフ問題、
ウジ虫を鈴虫に替えるというこちらの提案でしたが、
『やはり人を虫にたとえるのはよくないのではないか?』
との、見解がでましたので現在、

ウジ虫を

宇治金時に変更
ということで歩み寄りを求めております。


と、それからポプラビーチで連載中の『ダイナー』も更新しました!!

ここっす。

嬉しい感想を書いて貰えると転送されるので嬉しいッス!


スポンサーサイト
アフレコしてきました
こないだ。
こっそり潜入してきたんスよ、平山映画のMA現場。
みずから作詞された曲を、揚々と口ずさむ監督を拝んでまいりました。
本編に未使用の曲もありましたが、『片眼のおじさん』なぞという歌は
やっぱりオンエアできねーと思います、平山さん!(~_~;)
その後の飲みでも、あいかわらずの怪気炎どびゃどびゃ。
映画への思いも語っておられ、俺はちょっと感動してしまいました。


自分はチラッと一日、『大日本ノックアウトガールズ』の現場に
参加させていただいただけですが、

監督をはじめとしてシミズさんやセノ2nd、水崎さんや笠原さん、
オールスタッフ/キャストはありえない過酷な条件下で、
タフに躍動しておられました。だから、
のほほんと安穏なシチュエーションで撮ってるボン作とはわけが違う。
そんなキツイ状況でこそ、映画の現場に棲む獣は暴れだすんです。
野良犬のように咆えて、映画を祝福するんです。
俺はそう思います。
暑苦しくてスイマセン。

作品そのものがタフで、哀切で、安穏を狂わせる熱気に充ちていて。
地上波に載り難いってことは、それだけ常識キャパシティー外の
18kinの黄金宝石が詰まってるってことなんス、マジで!
前のめりに斃れる者達を、祝砲のように鳴りまくる攻撃のSEで讃える
ような、そんな映画です。

次作では物見遊山的に片足突っこむのではなく、どっぷり全身で現場に
参加したいと切に思います。

みなさんもぜひ。観にきてください!!!!

眼球遊園!!




拙作の宣伝はたいへんに恐縮なのですが、
小説の煉獄に迷いこみながら直したポプラ社小説大賞特別賞受賞の


RANK

『RANK』
5月27日より発売中です。

内容はディストピアもので…あとハードボイルドアクションてかんじでやってます(@_@;)
担当編集者の知恵と、俺の新しい家族の支えと、そして平山師匠の叱咤激励がなくては
きっと世に出すことはできなかった作品。
いま書影を当ブログに載せるのに苦戦してるんですけど、装丁もかっこよく仕上げて
いただきました!
みなさま、どうぞよろしくお願い致しますm(__)m

なんとか、かんとか……辿り着きましたか??
まずは、しみちゃんの作品ができあがったわけよ。

子羊特捜

『仮面ライダー 電王』にも出演していた松本若菜さん主演の『ラムズ・スクワッド(子羊特捜)』
親友の津田寛二さんにも無理を言って出て戴きました。
ぜひ、近々、お酒を飲みたいものであります。


血族


こちらは富田真帆さん主演の『血族』でありまして、
奇しくも彼女以前、おいらが原作しましたハルキwebシネマ Vol.1
『次は殺す』の主演をしていたそうで、ありがたいことであります。
本作では『バベル』『ラストサムライ』の二階堂智氏も、しみちゃんが監督なら!ということで
ご出演いただいたということで、本当にありがたい。
これで清水匡はハリウッド俳優とも昵懇になったということで
次回作はドリームワークスでということすら確約されたことでしょう。


大日本ノックアウトガール


で、どん尻が、おいらの撮った水崎綾女嬢主演の『大日本ノックアウトガール』。
どういうわけでしょうか……。一番最初に撮り終わったのに放送日が決まってません。
全体を通して七カ所を修正しなければ絶対に放送できない!
というTBSさんの判断が動きまして、現在、鋭意修正思案中。

例えば、仇役の笠原紳司さん(また笠原トークで良いこと言っちゃってくれてるわけよ(^-^)/)
の『死ね!ウジ虫!』との台詞が駄目ですと。
何故かというと『死ね』という罵声語と『ウジ虫』という罵声語が重なっているのが
テレビ的にいけないと、
NGだと。

ですので現在、折衷案として『ウジ虫』を『スズ虫』に代える方向で動いております。
これなら、片方は季語にもなっていますのでOKではないかと。

撮影は地獄のようでしたが、とにかく主演の水崎嬢の頑張りと笠原君の気合いが素晴らしかった。
ありがとうございます。今度、お礼に食事でもおごらせてください。
それとスタッフの皆様にも感謝。(;Δ;)

亀ちゃん、SEの金子さんもありがとね。
音楽の千葉ちゃんも御苦労様
おいら作詞の劇中歌
『歌舞伎町の女』
『見なし峠の』
は是非、FM東京で流しましょう!

と、取り敢えずのご報告。
とにかく今の季節はおいら〈お化け屋〉は夏の仕込みに向けて日も夜もなく地獄の季節を驀進中!

放送予定
6月 6日(土) 25時 「眼球遊園 ラムズスクワッド 前編」 TBSチャンネル
6月13日(土) 25時 「眼球遊園 ラムズスクワッド後編」 TBSチャンネル
6月20日(土) 25時 「眼球遊園 血族 前編」 TBSチャンネル
6月27日(土) 25時 「眼球遊園 血族 後編」 TBSチャンエル
※「大日本ノックアウトガール」は、再度考査の為放送日未定。(;Δ;)

イベント上映日程
6月27日(土) 19時30分~20時スタート予定
渋谷シアターTUTAYA シアター1 B1(キャパ246)
入場料金 2,000円(メインビジュアル写真3枚組付)
DVD版の眼球遊園3作品を一挙上映
各話の女優さん3名、清水匡氏+オイラの上映前の舞台挨拶あり

DVD発売は7/3あたり。


P.S

『大日本ノックアウトガール』は、なんといっても
京極夏彦大先生による

必殺式レントゲン・アニメ
素晴らしい!これだけでも一見の価値有り!
それと氏による暗殺デコピンのSEも最高です!


P.S 2

『大日本ノックアウトガール』にはヒロインをサポートする謎で鯔背な彫師:彫順役として

真藤順丈大先生
が自ら刺青を入れての御出演をされていますが、
軒並みプロの監督が「あの役者さんはどこから拾ってきたんですか?」
と絶賛する不思議感満載!此も必見です。
また次回は彫順の師匠である
彫徹
夫婦彫師として出演決定です!


P.S 3

ジュキア君「RANK」完成おめでとう!
ぜひ、ここで紹介しなされ!

最終週ですね
いやぁ~頑張ったね、日馬富士。
いまだにアナウンサーもポロッと安馬とか呼んじゃうけど日馬富士。
優勝決定戦、白鵬に尋常じゃない差し具合になってて思わずウッハハとか声が出ましたけど
あれはあれで大変あむないと云うか、下手に上から潰されたら肩イッちゃう感じでヒヤヒヤしました。
ともかくおめでとうございましたね。よかったね。

でも、日馬富士公式ブログを見てもらえたら分かると思うんですけど、何かね、アレですよね。
おすもうさんのブログって往々にして、妙にかわいいんですよね。端々が。

>超うれしい~

とかね、もう何なの。大相撲だよ
女子中学生の吹奏コンクールじゃないんですよ。
でも超とか云っちゃう。絵文字使っちゃう。裏拳でピースとか決めちゃう。
戦後辺りからの獲るか獲られるかみたいな殺伐とした相撲界とは雲泥の差がありますね。
いいんじゃないでしょうか非常にフランクで。お友達感覚で。厭味とかでなしに。
時代を感じますね。
ホント、インターネットって怖い

 ※ ※ ※ ※ ※

今更だがGLADEEの、
心のどこかが欠けてしまったような目のぬいぐるみポーチが大変に可愛らしい。
我慢ならなくなって、財布につけて持ち歩いていたら弟に心配された
ケッ

 ※ ※ ※ ※ ※

家に一番近いタリーズの女子店員が
グ、グランデ……? アイスモカー?
と異様に自信なさそうなのが気になって気になってしょうがない。
あといつもすごいぬるい
水田がきらきらと光っていますね
早弁は実在する

多くの人々にとって早弁などと云うものは、おおかた友引高校かどこかでしか眼にされず、
何の必然があって何の得があって為されるものなのかわからない、定かでない、
本当にそんなことをする奴がいるとは思えない一種フォークロア的なものとして
受け止められておろうと云うのは分かっているのだがしかしそれでも早弁は実在する

俺は高校生の頃、午前中の映画館内や図書館に併設された野外円形劇場のベンチの隅などで、
頻々と弁当箱の蓋を開けた。
どう云うわけか冬場の印象が強い。夏はぐったりして寝ていたのかもわからない。
寒風吹きすさぶ中、既にカンカチコの飯に箸を突き刺し、もさもさ喰った印象が深い。
連日喰った。喰わずにおられなかった。
昼には勿論、購買でカレー味の玉葱ソースを挟んだ唐揚げパンを買った。
今、煙草代にも窮し、五百円玉を家内の財布からくすねておるような現在の俺からすると、
全体当時どのようにして昼飯代を捻出しておったものやら不思議でしょうがないのだが、
きっと親父の小銭入れでも漁っていたとしか思われない。厭な餓鬼である。
毎日弁当を作ってやっているのに尚昼飯代を盗むとは、どんだけ飢えておるのか。
そんなに喰ってどうするつもりなのか。
俺が親なら、殴っている。


 ※ ※ ※ ※ ※


今日、早弁をした。
畦道に毛の生えたような農道の真ん中にユンボで陣取り、
ダンプが残土捨て場から帰ってくるまでの30分程度を利用してそそくさと、
しかし長閑な陽光を楽しみながら早弁をした。
四方は広々とした水田である。ユンボの座席は見晴らしがよい。
うまかった。
冷たい茶を飲み、煙草に火をつけてからアルミの弁当箱を包み直していると、
突然背後から「あ」ゾザザキィザドズベラシャ「ああっ」ゾズーなどと音がする。
何ぞと思い振り返るとユンボの10メートルばかり後方の十字路で、
日本郵政の配達員が、赤カブをひっくり返していた。

どうやらかなりの速度で俺とユンボの居る畦道に突っ込んで来ようとして、
曲がりきれなかったか急ブレーキを掛けたかで横転したらしい。
何でわざわざ碁盤の目をした圃場地帯の真ん中の、
このユンボの停まっている畦に突入してくるのかと俺は大いに疑問を抱いたのだが
とりあえず大丈夫かいと声を掛けようとして、ユンボを降りかけて、俺は耳を澄ます。
何か聞こえる。
何か云っている。
――ッああッ! んもおッ! ツァッ……んナアアッ、ダアァッツァツ
座り込んだ配達員が、小声で悪態を繰り返している。
怪我でもしたのかと思ったがそんなことはないらしく、ガバと立ち上がった。
苛立ち紛れに勢いよくハンドルを握り、カブを立て直そうとし始めた。
だが、持ち上がらない。ビクともしない。
ンンンンッ……ッアッ! そッ、ぁーもう! ンだぁッ
細い肩を何度もしゃくり、ガッツンガッツン引っ張っている。
ピクリとも動かない
そんなに重いのかと驚き、俺は傍まで行って「手伝おうか」と云った。
……あ……だいじょうぶっす
にへらと笑う。顔の長い、30くらいの男性である。
荷台には確かに手紙やら葉書やらが満載になっていたが、引っ張ってみると普通に軽かった
配達員が散乱した葉書を拾い、まとめ直し始めたので、俺はユンボに戻った。

……ツァッ! ツァッッ! ソッ! んナもうッ、ソッ! はあーッ
5分ほど、彼は小声で悪態を吐き続けながら葉書の選別をしていた。
ダンプが帰ってきたのだが、赤カブが十字路に停まっていて入れず、待機させるしかなかった。

漸く日本郵政が発進し、一本隣の畦へ入って行ったので、ダンプに合図をした。
オーライオーライと手を振っていると、どこか彼方から「ダアッ! ダアッ!」と声がする。
青々とした苗の植わる田圃一枚を挟んで、配達員が叫んでいた
ダアッ! ダーアッ! ダーアッ! ダーハッ! ダーハッ! ダーホッ!
顔が完璧にこちらを向いているので、おいおいまたコケるぞと思っていたら、
案の定ガクガクガクッとハンドルが揺れて慌てて前を向いた。

俺はゲップをひとつして、ユンボのエンジンを掛けた。
 
お腹がすいています
仕事の打ち合わせを終えて、家まで歩いて帰ってみる。
まだ海のものでも山のものでもないネタを練りつつ、
夜の底を這いまわる。このところ〈ネガこだま〉ばっかり
反響していた頭のなかに、物語が蠢動しているのがわかる。
そうだ、またイチから起こさなきゃならない。
幕間の時間は、そうはない。


松村兄は道端でロダン化していたようですが、僕は道で食べ物をもらったことがありました。
それを徒歩の帰宅で思い出しました。ちょうど通りすがった信濃町のトンネルで。

二十代前半。
押しも押されぬドサンピン、下っ端のパのパだった僕は
撮影後にこのトンネルに置き去りにされたことがあった。
なんやかんやのトラブルで移動車両に人が乗りきれない
事態になり、一度行って戻ってくる車を荷物番しながら
待つことになったのだ。
僕は一人、疲弊の脂にまみれて、
トンネル内の避難地帯のようなところに座して待った。
高圧ナトリウム灯の橙色の光があたりを照らすなか、
路面でヒッ潰れた軍手の片われかボロ雑巾の気分で、
このまま置き去りか? というようなことを何遍も思った。
僕がいなくても撮影現場は回る。そのくらいの下端だったから、
このまま忘れられちゃうか。
あるいは、おぼえていてなお黙殺されるか。
そういう不安につきまとわれて、しかたない。

「むああ」とか「もあー」とか声を響かせて遊んでいた。
ハローキティとミッフィーの違いをえんえん考えたりした。
たぶん半泣きだった。

そんな折、ふいに彼女らは現われた。
ウォーキングとかしてるかんじのオバさん集団である。
オ1「お腹がすいていますか?」
僕「はい?」
オ2「大きな声で言ってごらんなさい。お腹がすいている、と」
僕「…お腹がすいています」
オ3「もっと大きな声で。トンネルに響くくらいに」
僕「…お腹がすいています。僕はお腹がすいているんです!」
オ1~3「もっと。 もっと大きく!」
と、そんなような会話があったかどうかはおぼえていない。
オバたちは「はい、これ」とペラ一枚のビラと、そしてラップに包んだ
おにぎりを僕の掌に持たせた。
…配給?
小汚い風体ではあったが、野営者に間違えられるのは心外だ。
と思いつつもそうは言わず、僕は素直におにぎりを受けとった。
オバたちが去った後にビラを見ると、「四谷おにぎり仲間」とあった。
福祉活動の一環で、野営者に手製のおにぎりを配っているのだという。
まもなくやってきた迎えの車の助手席で、僕はラップを剥いておにぎりを囓った。
おにぎりは硬握りというのか、妙にコメが冷たく固まっていて、あまり美味くなかった。
僕はぜんぶ食べた。

あれから数年。
何度かこのあたりを彷徨したが、「四谷おにぎり仲間」には遭遇しない。
ことほど斯様に、真夜中には奇妙な人びとが蠢き、片時だけ袖を擦りあえる。
あのイマイチだったおにぎりの味をもう一度、確認したい気もするけれど、
たぶんそれは叶わないんだろう。

百足は準備に時間が掛かる
先日の夜業、午前一時ごろ。
歩道の端にうずくまり、片手をついて路面を確認しておりますと、
通りすがりのサラリーマン酔漢がちょっと驚いて、
「ぬおッ……何や、兄ちゃん、人生に挫折しとんのか?

咄嗟に、気の効いたレスを返さなければならないと思った俺は、
A:「あ、隣空いてますけど」
B:「ちょっと、持病のしゃっくりが」
C:「パン屑が見つからないんです」
などが一瞬のうちに頭をパパパッと巡ったので、
相手を見て決めようと思い顔を上げると既にサラリーマンの姿は消えておりまして、
代わりにセルリアンブルーの着物姿のお美しいホステスさんとズキュンと眼が合い、
うわっ」みたいな顔をされたので動揺して「にへっ」とか笑ったら
サッと顔を逸らして早足で、草履をポクポクいわせて歩き去ってしまわれました。
妖しくうねりながら繁華街へと消える柳腰に向かい、俺は、

お前は三年後、うやうやしく俺のボトルを傾けながら、恨み言を云うだろう。
 自分がもう歳であるから最近お見限りなのかとか何とかそう云うことを云うだろう。
 それに対して俺はこう答える。 YES. と」

とかそんな思念を送りつつ、おしりの形を網膜に焼きつけておりましたら手元がお留守になっていて、
弟に叱られました性行為。
コーラがおいしい。
今日も晴れ。
ああ頭蓋
僕の頭部には髪の毛がない。
かれこれ無毛も4年になる。

外出するときはイナセな帽子で隠しているが、その中身は剃りあげている(けして禿げではない)。
これは映像にせよ小説にせよ、堅気ではない道に進むという覚悟を表明するものであり、
ティモテ的なものによるサラ髪をなびかせて女にモテたいといった煩悩を払拭するため、
世俗を離れる意思のもと、マッチョ&ストイックな精神による剃髪である(禿げではない)。

髪の毛ってあったかい。
真冬の夜はとにかく頭部が寒い。僕はフードをかぶる。あるいは寝間着とおそろいのモコモコの
ついたサンタ帽をかぶって眠る。
熱い季節になってくると皮脂でヌラヌラする。執筆中に悩むと髪を掻き毟るひとがいるが、僕には
その髪がないので、かわりに頭部をぬめぬめ撫ぜまわす。
スキンヘッドとはよくいったもので、そこにあるのはまさに皮膚だ。
両手でつるつるヌメヌメ触りまくっていると、だんだん頭皮のさらに下の頭蓋というものがヒシヒシ
と感じられる。カルシウム製の容器と、その中に貯蔵した脂肪によって僕という存在は成立し、
動いて思考しているにすぎないのだ、ということをまざまざと体感する。皮膚で感知する。

ぬらぬら、ぬらぬら、ぬらぬら頭蓋を触りまわす。
頸椎に触れる。グりぃん、バキッと裸締めから頭をひとひねりして一撃で瞬殺する、あの
特殊部隊やら殺人者が映画なんかでよくやる技あるじゃないですか。あれっていうのは
頸椎を折るんですかね。ぬらぬら頭蓋を撫でくっているとあの技を自分で自分にやって
みたいような衝動に駆られることがあって困る。特殊部隊でも殺し屋でもないので僕は
あの技を使えない。使えてたらやってるかもしれないので危ない危ない、使えなくてよか
った。危機一髪。いや無髪。

切羽詰まってるときほど一瞬、やたらと暢気になることがあります。



回廊
瘡蓋のように乾いてしまった月を睨みつけながら夜の国道を走った。
貨物トラックの群れがきちがいみたいに煽ってくるので頻繁に路肩で停まった。

同じ所をぐるぐる巡っているだけなのに毎回違って見えるのは、
風景ではなくて見ているこちら側の違いに他ならない筈だから、
何だか自分が物凄くあやふやなものに思われて仕方がない。
どうにも不安で仕方がない。
どうにも不安で仕方がないと云うことを誰かに聞いてほしいのだけど、
こんなこと気恥ずかしくてとても口頭では説明できない。
説明しようとするとこちらも突然莫迦莫迦しくなってしまうに違いない。
そんなことって、いっぱいあるよね。

夜空の一部に贋物めいた、ホリゾントめいた厭な明るさがあるのに気が付いて、
照り返すほどの街の灯もないのにおかしなことだなと思っていたのだけど、
よくよく見ると東雲であったのでびっくりして時計を見てまたびっくりして家に帰った。

太陽とか別にいらないなと思う。
本を出すのは大変だ

ゲラで死んでいました。

ゲラとは入稿した原稿をチェックする校正刷りのことで、
刊行前に校閲者や編集者の最後の指摘が入ります。誤字脱字はもちろん整合性とか言い回しとか
そういうのぜんぶひっくるめてのチェックが紙面に躍ります。
で、俺はライナスの毛布的なぼろぼろの辞書だけを頼りに、つたない日本語力をごまかしごまかし執筆しているので、そのへんの根性が校閲者の逆鱗に触れるのか、いつもチェックがえらいことになるのです。赤字のチェックが紙面で返り血のように乱れ咲き、きれいな曼荼羅模様を描いて戻ってくるのです。
チェックに答えているだけで頭がモーローと脳垂れしてくるのですが、そのうえにこっそりと自分の直しも入れてくと、あっちも気になりこっちも気になりはじめて、内装をちょこちょこいじってたはずが間取りを作り変えようというような大工仕事になってきちゃうのです。
版元の関係者には大変なご迷惑をおかけしました。
少しでも良くしようと文章を一語一語拾ってくれて、僕のオイタにも時間的・作品的なリャンメンで対応してもらいまして、ありがとうございました。
ことに同区在住の担当コミティーには一週間みっちり詰めてもらって、瀬戸際の悪足掻きをさばくその能力には頭が上がりません。
僕の「中盤の展開をなかったことにはできないか」や「この登場人物の心理が理解できない」や「ホグワーツの入口はどこにあるのか」といった数々のクダ巻きにていねいかつ適確にご指導ご鞭撻してもらいまして、差し迫った時期にもかかわらず、ぐうの音も出せない指摘をがんがん入れてくる、妥協のないストイックなチェックには救われました。
本当にありがとうございました(T-T)/~~~
一時はどうなることかと…
ひとまず終わって良かったです。

喫茶やファミレスを転々としながら作業していたある深夜の思い出。
自分が何をやっているのか、眼の前にあるこの数百枚の紙束はなんなのかわからなくなってきたとき、
黴が生えた饅頭のような顔をしたちっちゃいおじさんが僕のテーブルの前に現れて、
「おまえがものにできる小説は、あと九」
と路傍の馬糞を見下すような眼差しで言い放ちました。
僕の反応を窺うでもなく、お澄まししているのでムカッと来て、
「え、なんですか?」
「……(無視)」
「いやせっかくですけど…え? なんでそんなこと言いに来たんスか」
とっさに抗弁したのですが、ちっちゃいおっさんはガン無視をきめこんで、天井にスウッとあがっていきました。
持ち前の現実逃避機能を働かせてウタタ寝した、そのうしろめたさから来るものか、一冊を上梓することの大変さをあらためて思い知った昨今の心情が見せた予知夢なのか。

いまいち多いんだか少ないんだかよくわからない。
少ないか。
どのみちそれ系の予知夢なんて要らないなあ、と思いました。
毎度、最終作のつもりで執筆に臨みたいものです。

野良の節句働きでお恥ずかしい次第です
東伝を読むといつも、よく俺、歌舞伎町から生きて帰れたもんだなと慄然たる思いを抱くのですが、
先日、携帯ゲームに噛り付いている家内を仮眠あけのどろんとした認識の中に眺めていると
唐突に「眼がこわい」などと云われ、「何が怖いか、大変にお地蔵さん的ニュアンスを醸すこの俺に」と
甚だ憤慨致した次第なのですがそれでふと思い出したところ、
今から二十年ほども前、中学生の頃、反抗期らしい反抗期も迎えぬまま典型的な
世間に対する諸々の何故? どうして? を深々と、スノードーム風に心に積もらせていくタイプ
に成長しておりました俺は家族ともあまり口をきかず、
日々鬱々たる気分でニキビを養殖しておりましてそんなある日、
俺の態度のどこかしら何がしかにイラッときた母が「あんた何様のつもりなん」的な、
「勘違いするなよ小童」的な叱りつけをなしたわけなのですが
それに偶々ツーンと来た俺は怒るとか暴れるとかではなくてただじっと母の顔面を凝視しました。
見詰めました。

その時の俺のこころと云うのはマジな話、理由なき反抗とかそれ系の精神状態ではなく、
只只静かに「この人はどうして俺を生んだんだろう」とか「俺はここでをしているんだろう」とか
何かそう云う風なことを漠然と考えていたように記憶しています。
しかもそれはよくよく突き詰めれば、答えがきちんと出るような気がしていたのも事実です。
真剣にやればできるみたいな。今だったら何かが掴める、みたいな。
考えろ、考えろ、と。

どのぐらい見詰めていたでしょうか。
でも、1分、せいぜい2分程度ではなかったでしょうか。
突然、母の顔がフリーズドライをかけたように強張り、生白い肌の上半分が、下半分がになりました。
全体どうしたのかと面食らっていると、母は唇を震わせて、
「……何、その眼。それは違うでしょ。その眼は違うでしょ。それは人殺しの眼でしょ
などと早口にまくし立て、部屋から出て行ってしまいました。
俺はぽつんと薄汚い、栗の花臭い自室に残されました。

あとから聞いたところによりますとその後、俺を抜いて、家族会議が開かれたらしいです。
「あの子は、あのままでは危ないのではないか」みたいな議題であったと云います。
ハッハ。
何を云うかと思えば。只の厨二病相手に大仰な。
まあでも、今よりは多少おおらかな、のどかな時代であったのかも知れませんから、
まして周りの同級生は七割方セックスorバイオレンスの世界に何の疑念もなく
飛び込んでしまっておるような、盗んだ原付で走り出すド田舎のことですから、
両親からすればちょっと対応に戸惑ったのかも分かりません。
何かこいつ近所の子と違うぞみたいな。何でガラス割りに行かないの、みたいな。

特に結論はありません。
この話で何故、家内が爆笑したのかもわかりません

嗚呼ーッ、人生って楽しいなぁチクショーッ!!!!1
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。