〈独白する三兄弟が超怖い〉
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本を出すのは大変だ

ゲラで死んでいました。

ゲラとは入稿した原稿をチェックする校正刷りのことで、
刊行前に校閲者や編集者の最後の指摘が入ります。誤字脱字はもちろん整合性とか言い回しとか
そういうのぜんぶひっくるめてのチェックが紙面に躍ります。
で、俺はライナスの毛布的なぼろぼろの辞書だけを頼りに、つたない日本語力をごまかしごまかし執筆しているので、そのへんの根性が校閲者の逆鱗に触れるのか、いつもチェックがえらいことになるのです。赤字のチェックが紙面で返り血のように乱れ咲き、きれいな曼荼羅模様を描いて戻ってくるのです。
チェックに答えているだけで頭がモーローと脳垂れしてくるのですが、そのうえにこっそりと自分の直しも入れてくと、あっちも気になりこっちも気になりはじめて、内装をちょこちょこいじってたはずが間取りを作り変えようというような大工仕事になってきちゃうのです。
版元の関係者には大変なご迷惑をおかけしました。
少しでも良くしようと文章を一語一語拾ってくれて、僕のオイタにも時間的・作品的なリャンメンで対応してもらいまして、ありがとうございました。
ことに同区在住の担当コミティーには一週間みっちり詰めてもらって、瀬戸際の悪足掻きをさばくその能力には頭が上がりません。
僕の「中盤の展開をなかったことにはできないか」や「この登場人物の心理が理解できない」や「ホグワーツの入口はどこにあるのか」といった数々のクダ巻きにていねいかつ適確にご指導ご鞭撻してもらいまして、差し迫った時期にもかかわらず、ぐうの音も出せない指摘をがんがん入れてくる、妥協のないストイックなチェックには救われました。
本当にありがとうございました(T-T)/~~~
一時はどうなることかと…
ひとまず終わって良かったです。

喫茶やファミレスを転々としながら作業していたある深夜の思い出。
自分が何をやっているのか、眼の前にあるこの数百枚の紙束はなんなのかわからなくなってきたとき、
黴が生えた饅頭のような顔をしたちっちゃいおじさんが僕のテーブルの前に現れて、
「おまえがものにできる小説は、あと九」
と路傍の馬糞を見下すような眼差しで言い放ちました。
僕の反応を窺うでもなく、お澄まししているのでムカッと来て、
「え、なんですか?」
「……(無視)」
「いやせっかくですけど…え? なんでそんなこと言いに来たんスか」
とっさに抗弁したのですが、ちっちゃいおっさんはガン無視をきめこんで、天井にスウッとあがっていきました。
持ち前の現実逃避機能を働かせてウタタ寝した、そのうしろめたさから来るものか、一冊を上梓することの大変さをあらためて思い知った昨今の心情が見せた予知夢なのか。

いまいち多いんだか少ないんだかよくわからない。
少ないか。
どのみちそれ系の予知夢なんて要らないなあ、と思いました。
毎度、最終作のつもりで執筆に臨みたいものです。

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